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ワイツーレザーのひたむきなモノづくり

皮革製造工程「皮から革へ」

現在日本で、(社)日本タンナーズ協会加盟している企業は250社程です。
しかし長引く不況、高齢化、跡継ぎ問題などにより休業、廃業社が続いぎ年々減少傾向にあります。
金額、数量共に輸入原皮の約6〜8割を占めるのが成牛皮革で、馬革は数量で見れば牛革の1%程です。
牛革に比べ馬革は供給が少なく、馬革専用のタンナーも日本全国で7社程しかありません。

コンテナにより北欧などから輸入されますが、その皮を集める作業に2,3ヶ月かかり 安定供給という点でも難しいのが現状です。 また、他の皮に比べ荒野などを走るため傷が多いのも難点です。
しかし軽さ、銀面の細かさ、しなやかさの面では他の革より優れ、また伸びにくいのも特徴です。
パンツで例えれば、牛革は数年着用すれば膝がでてきますが、馬革は戻す力があるので膝が出にくいです。
しかし負担をかけ過ぎると裂ける場合もあるので注意も必要です。

このように馬革、牛革、ゴート、ラムなど様々な種類があるが、「革は天然素材」という前提の下、それぞれの特徴を知り、さらに同じ革でも日本に入荷前の塩漬けの仕方、鞣し方、仕上げなどによって生じる違いを知ることも興味深いと思います。 このページでは皮の原皮から鞣されて革になるまでの工程、さらに最終の仕上げまでの工程を説明しています。
これにより革に少しでも興味を持ってくださる方が増えてくだされば幸いです。
一部生々しい画像もありますがご了承ください。 また何かご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。

皮革製造工程は大きく20の工程に分類されます。 これらの工程も製品の種類によって異なります。
今回は馬革の工程ですので、牛革などと若干異なる点がございますがご了承ください。


原皮 Hide&Skin

原皮

原皮は国内産の地生(じなま)を除き、通常腐敗を防ぐ為塩漬けをし牛革は米国を中心に、馬革は北欧、オセアニアなどから輸入されます。
血液を洗い、体温を下げその後に馬革の場合16〜17kgの塩を刷り込むのですが、このタイミングがとても重要でそのタイミングを間違えるとダニ、汚れ、カビにつながります。そのような工程を終え日本に輸入されます。


水漬け Soakinng & 脱毛・石灰漬け Liming&Un hairing

水漬け Soakinng & 脱毛・石灰漬け Liming&Un hairing

水漬けは、皮に付着している血液や汚物などを取り除き、脱水された水分を補い生皮の状態に戻し後の薬品処理をスムーズに行うのに重要な工程です。

脱毛・石灰漬けは、石灰乳を浸漬させ、アルカリにより皮を膨潤させ皮のコラーゲン繊維をほぐすと共に毛・脂肪・表皮層を分解除去します。
皮革独特の柔軟性を得るのに役立ちます。


背割り

背割り

脱毛・石灰意漬けを終えた皮を背割りと言う工程で、背骨に沿って左右半分に分割します。 背割りをすることで、次の作業を円滑に進めることができます。 ここで一枚の皮から半裁になります。


裏打ち Fleshing

裏打ち Fleshing

裏打ち機(フレッシングマシン)を用いて、皮の内面(裏面)に付着している肉片や脂肪を取り除きます。 石灰付けの後行う場合もあり、この工程で皮の厚みを調整する場合もあります。


分割 Splitting

分割 Splitting

最初に裏打ちで残った肉片・脂肪を再度取り除き(写真右)その後、分割機(バンドナイフマシーン)を用いて皮を所定の厚さに銀面(表面)側と肉面(床皮)側の二層に分割する。(鞣し後に分割する場合もある)


垢出し Scudding(Beaming)

垢出し Scudding(Beaming)

脱毛・石灰漬けの段階で除去し切れなかった毛根などを取り除き、銀面をきれいにする。垢出機(スカッティングマシン)などを用いて圧出除去する。


再石灰漬け&脱灰・酵解 浸酸 Pickling

再石灰漬け&脱灰・酵解 浸酸 Pickling

石灰乳に再浸漬し、アルカリにより皮のコラーゲン繊維のからみをぼぐす。 脱毛・石灰漬け、再石灰漬けで皮中に残存した石灰を取り除きます。これにより石灰漬裸皮(強アルカリ、pH12以上)を中和し(pH8付近)、鞣し作業(酸性側、pH3) における鞣剤の浸透を容易にします。
酵解(ベーチング)とはタンパク質分解酵素により不要なタンパク質を分解除去し、銀面をなめらかにします。
鞣し処理に使う薬品は酸性でないと溶けないので、鞣工程に先立って皮を酸性溶液中に 浸漬して、鞣剤の吸収に適する状態にします。


クロム鞣し Chrome tannning

クロム鞣し Chrome tannning

クロム鞣剤(三価)を皮に浸透させコラーゲン繊維と結合させ耐熱性(〜100℃)などの耐久性を与えます。
これにより写真のようなウエットブルーが完成します。


水絞り・シェービング

革中の余分な水分を水絞り機械により絞り出します。
シェービングマシーンで革の肉面を削り、一定の厚さに調節します。


中和・染色・加脂

中和・染色・加脂

革中の酸をアルカリにより中和し、染色や加脂剤の浸透が均一になるように調節する。その後染料を用いて希望の色に染めます。
染料の基本要件は色、溶解性および皮革への染着性でありこれら要件を備えた染料を使用して素材を着色するのが染色です。


乾燥 Drying

乾燥 Drying

革中の染料や加脂剤を固着させるために乾燥します。
自然乾燥あるいは熱風乾燥や真空乾燥します。
革の感融にとって直接的に影響する重要な工程です。


味入れ・ステーキング

味入れ・ステーキング

革に適当な水分を与え、もみほぐし易くします。
その後ステーキングマシーンにより革をもみほぐし、柔軟性や弾力性を与えます。


張り乾燥 Toggling&tacking

張板に釘張りするか、網板上にトグル張りし、平らな状態に乾燥させ、味(水分)を除去します。
ガラス張りの場合は不要。ネット張り乾燥など。


塗装 Seasoning&Spraying

塗装 Seasoning&Spraying

外観の美しさを色と艶で強調すると共に、革の耐久性を得るように塗装などで銀面を塗装します。


艶出し・アイロン・型押 Glazing&Press

艶出し・アイロン・型押 Glazing&Press

機械により表面を艶出しし、またはアイロンをします。
必要により型押またはモミ作業を行います。


製品革

このような作業をすべて終え革製品になる革ができます。


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